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購入製品:『ドラコンKDC-1000』『オプション品:細目スクリーン』
(左)株式会社カルイ営業部 石山氏 (中央)米農家 田村重夫氏
(右)株式会社 倉敷河上農機 宮地範行氏
田村重夫さんは、岡山県浅口市でお米や野菜や果樹などを育てる農家です。竹を細かく砕いて発酵させた竹粉を田んぼや畑に散布して美味しい作物を作っています。具体的な竹粉の効果とその活用方法などを詳しくお聞きしました。
岡山県益坂地方は温泉が湧き出る谷あいの地域で、その水を利用してお米を栽培しています。
他にダイコンや水菜などの野菜、さくらんぼなどの果樹も育てています。
お米の品種は「森のくまさん」。作付面積は3反3畝(約1,000坪)です。
甘くて美味しいお米をつくるために試行錯誤しているときに、竹を粉砕して堆肥化した土壌改良材を見つけました。
説明書きを読んでみると「竹粉は稲作に適している」と書いてあります。
さっそく、自宅に帰り「竹粉」とYahoo!検索すると竹粉の活用についてのブログやホームページが沢山みつかりました。そのブログ等には「お米の甘みが増す」とか「竹に含まれている乳酸菌が土壌改良につながる」など有益な情報が多く、竹粉について興味が深まりました。
私が所有している山が孟宗竹の竹林になっていたので、「ウチの竹林を利用すれば、同じ発酵竹粉を作ることが出来る」と思いました。
カルイの粉砕機で竹を砕くと1ミリ~5ミリ程度の竹粉(竹パウダー)ができます。
粉末状にした竹をビニール袋に入れて、空気を抜いて口を閉めます。すると、夏だったら2~3日、冬だったら7~10日で発酵します。
竹に含まれている水分と乳酸菌が発酵を促すようで、15度ほどの気温があれば十分です。
この発酵した状態の竹粉(以下、発酵竹粉)を田んぼや畑に散布しています。
発酵竹粉を田んぼや畑に散布して良好な結果が得られました。
では、キーワードで説明します。
キーワード1.
「お米の食味が良くなった」
今年はじめて、お米の食味検査をいらいしました。
この地区のお米にしては、いい数値が出ました。
キーワード2.
「稲の茎が太く固くなり、倒れにくくなった」
発酵竹粉を田んぼに入れると、稲の茎と葉が硬くて丈夫に育つことがわかりました。
稲の葉で手を切ってしまったくらいです。
稲の茎も茅みたいでしたね。人間が田んぼに入ると倒れてしまうような稲が普通ですが、竹粉を活用することによって、茎が硬くなって倒れにくくなるようです。
味を良くするために竹粉を入れたのですが、茎が硬くなったのには驚いたんです。
また、稲刈りをした後に、田んぼに行って、稲が何本分けつしているのか調べました。
特に悪い稲で20本前後、大多数は30本前後でした。
それで根が張っているのかしらべてみたら、1株30センチほどありました。
竹粉を田んぼにいれることで、稲の根が張りがよくなります。
しっかりと根っこが養分を吸収できるので、分けつ数も多いし、茎や葉も硬いのでだと思います。
キーワード3.
「地区で秋ウンカの被害がなかった」
(宮地氏)今年、この地区は秋ウンカ(害虫)が大量発生したのですが、田村さんの田んぼだけは害虫がこなかったです。
実際は、少しだけ隣の田んぼから害虫が飛んできましたが、まわりの被害に比べると私の田んぼは、ほぼ無傷でした。
私の推測ですが、田村さんの稲は茎が太くて硬いから害虫が食べにくい。だから、他の田んぼから害虫が飛んでこないんだと思います。
キーワード4.
「畑の作物が立派になった」
畑にも発酵竹粉を散布しています。
発酵竹粉の成果が出ていますよ。
玉ねぎは畑でとれたてを生で食べると、若干の甘みが感じられます。
苦味や辛味は少ないです。
美味しい野菜を作ることができているので、大変満足しています。
キーワード5.
「土壌改良材を買わなくなりました」
これまでは乳酸菌を含んだ土壌改良材を購入していましたが、買わなくなりました。
発酵竹粉に含まれている乳酸菌で代用できます。
窒素と一緒に発酵竹粉を散布するだけで、十分よい作物が育ちますよ。
キーワード6.
「用水路の水を浄化できた」
現在、私は竹粉の活用に興味がある農家に竹粉を無償提供しています。
その提供先に用水路の悪臭がひどい地区がありました。
用水路に籾殻を詰めたメッシュ袋を入れてバクテリアに汚物を食べさせようと対策していましたが、あまり効果が出なかったようです。
メッシュ袋に提供した竹粉をいれたところ、悪臭がやわらいだと聞きました。
竹のもつ殺菌作用とバクテリアの繁殖作用が効いて、水質浄化できたのではないかなと考えています。
キーワード7.
「雑草が減りました」
サクランボやみかんなどの果樹も栽培していますが、その果樹の根から30~40センチ程度離して竹粉を散布すると雑草抑えとして活用することも出来ます。
竹粉で日光が遮られ、雑草が生えない仕組みです。
キーワード8.
「竹粉で美味しいお漬物がつくれます」
米ぬかに竹粉を入れると、美味しい漬物ができます。
竹粉にふくまれている乳酸菌が良い働きをしているようです。夏だと1日で美味しい茄子漬物がつかります。漬ける時間が短いので、減塩効果もありますね。
発酵竹粉は、乳酸菌が含まれる土壌改良材です。
乳酸菌は作物の苦味やえぐ味の原因となる硝酸態窒素を食べる習性があります。
だから、乳酸菌が含まれる発酵竹粉を散布した田んぼや畑の作物は味が良くなるのですが、窒素を入れなければ窒素餓鬼が起こってうまく育ちません。
発酵竹粉を活用するときは窒素も散布しなければならず、そのバランスも重要なんです。
私は、10アール当たり窒素を7~8kg散布しています。
窒素を多く散布すると、米つぶが大きくなります。米粒が大きいと美味しそうに見えるかもしれませんが、実際は米粒が大きくなるとタンパク質分が増え味が悪くなります。
また、過剰な窒素散布は、稲が倒れる、害虫がつきやすくなる等の原因にもなります。
だから、私は極力窒素を田んぼに入れたくありません。
窒素・リン酸・カリウムをいれると作物ができると言われているが、リン酸・カリウムは他の物質と結合して植物が吸収できない状態になります。
だから、追加で窒素・リン酸・カリウムを散布するのが一般的な育てかたです。
しかし、そんな土壌に発酵竹粉を散布すると、土の中で固まっているリン酸・カリウムををバクテリアが食べることで植物が吸える状態に戻してくれます。
発酵竹粉を活用した稲作は、土壌内のバクテリアを増やすことによってリン酸・カリウムはあまり必要としていません。
だから、発酵竹粉は土壌改良材といえます。
私が 実践して確かめた結果です。
実際、この4~5年間はリン酸・カリウムを田んぼに散布したことがありません。
散布しているのは、窒素と発酵竹粉のみです。
窒素(硫化アンモニア)も2袋散布すれば十分なんですよ。
私の稲作は、竹粉で大きく変わりました。
粉砕機をレンタルしている会社があるんです。
当初は「新品の粉砕機を購入するより、必要なときにレンタルしたほうが安上がりになるかな」とレンタル会社に相談して、導入を検討しました。
でも、調べているとレンタルの粉砕機では竹チップが15ミリ前後と大きいんです。
チップは5ミリ以下の細かさにならないと、乳酸発酵が遅くなります。
発酵時間がゆっくりだと、田んぼや畑に散布するタイミングを逃してしまうかもしれません。
竹パウダーのような細かさに竹を粉砕できるメーカーの機械は、カルイと他1社の製品しかできませんでした。
どちらの粉砕機が良い製品なのか、株式会社 倉敷河上農機の宮地さんに相談すると「カルイだったら粉砕機をもって出張して実演してもらえますよ」と教えてもらいました。
カルイは、製品の実演を確認してから購入を検討してもよいというこだったので、とりあえず、実演をしてもらってどんなものかと見てみようと思いました。
山形県から岡山県までトラックでカルイの担当者が来ました。
さっそく、私の竹林に機械を持って行き、実演してもらったんですね。
トラックから降ろされている粉砕機をみて「想像していたより小型だな」と思いました。
さっそく、私の竹やぶで切った竹を粉砕してもらいました。
実際に、粉砕してみて気にいったところは、5ミリの細かい竹粉がはやく作れることです。
粉砕機の内部には、竹を細かく刻むための5ミリ目の細かさのフィルターが入っています。このフィルターの目の細かさが小さいほど粉砕に時間がかかるし、フィルターに竹が目詰りをおこして作業が中断する可能性が高まります。
竹やぶの中で粉砕機のフィルター掃除をするのは苦痛でしょう。
カルイ製品は詰まりにくい設計になっているようで「目の細かいィルターを入れているのに、よくドンドンと竹粉を生産できるな」と感心しました。
自分が期待する竹粉が生産できること、価格や作業スピードを考慮して「カルイの粉砕機ならいけるかな」と思い購入を決めました。
短時間でたくさんの竹を処理するなら、カルイ製品は最適です。販売したお客様からクレームは出てきていません。安心してお客様に紹介できる製品なんです。
他社メーカーは実演に来ないんです。
(宮地氏)他社メーカーも無理を言えば、実演をしてくれたかもしれません。私は、カルイは粉砕機の良いメーカーだと思っています。カルイ製品なら田村さんに満足してもらえる自信があったので、まずカルイをご紹介しました。
(宮地氏)弊社ではたくさんの粉砕機を取り扱っていますが、カルイ製品は他社製品と比較しても見劣りしません。十分な性能を持っています。
それに、カルイの営業マンの人間性がいいですね。
気軽に相談できるし、無理も聞いてくれる。
実演のお願いをすれば東北から岡山まで実演にきてくれるフットワークがその現れです。
だから推薦しました。
カルイの粉砕機を操作してみて、まったく不満がありません。
粉砕機を連続運転していると、竹粉がフィルターに詰まってしまうことが多発するかなと想像していましたが、頻度はかなり少ないです。
水分が多く含まれている真竹の若いモノは若干目つまりする程度ですね。
また、エンジンもとても丈夫です。最長2時間、連続で作業してもパワーダウンしません。
ガス欠になるまで作業できます。
そして、ガス欠になったら休憩をとっています(笑)
竹やぶは筍を掘るか竹炭をつくる程度の活用しかできなかったので、気がつけば手がつけられないくらい竹が密集した竹林になっていました。
竹が密集してしまっていたので、お互いの栄養をとりあってしまい、筍も取れなくなってきていました。手を付けられない竹林、いわゆる放置竹林になっていたわけです。
カルイの粉砕機を導入したことで竹林を整備し、発酵竹粉を作ることが出来るようになりました。その発酵竹粉で、美味しいお米や作物を作っています。
娘や息子も「お父さんのお米は美味しい」と感想を言ってくれます。
美味しいお米を作るために、困りモノだった竹が活用できる。
良い買い物をしました。
カルイの粉砕機の良いところは次の3つです。
1.粉砕機の移動がラク
竹林は山の斜面200坪です。
竹は重たいので、切り倒したその場で粉砕できることが望ましいです。
カルイの粉砕機は、無限軌道の「クローラー」がついています。
山の急な斜面や、ぬかるんでいる地面でも力強く移動します。
また、軽トラックに粉砕機を載せることも簡単です。
粉砕機が自走するので、軽トラックにラダーレールをかければ簡単に載せることが出来ます。粉砕機の本体が小型で低重心なので乗せやすいということも有るんでしょう。
竹林の手前から奥に向かって粉砕処理しているので、作業場が遠くになっていくでしょう。
だから、重機で道を作って軽トラと粉砕機が通れるようにしています。
まだまだ処理は序の口ですが、竹林の手前側はずいぶん片付けできましたよ。
2.刃が強いので木炭も粉砕できる
私は竹以外にも木炭を粉砕して田んぼや畑に散布しています。
発酵竹粉とおなじような土壌改良材になるんです。
粉砕機を導入する以前は木炭を重機で踏みつけて粉にしていましたが、一回ではうまく粉にできないので、何往復も木炭を踏みつけて粉にしていました。
均一な粉にするために、ある程度踏みつけたら木炭をかき混ぜなくてはなりません。木炭をかき混ぜる作業は、結構な重労働なんです。
粉砕機で木炭を粉砕すれば一瞬で均一な炭粉ができました。
作業はずいぶん楽になりましたよ。
木炭は炭素繊維ですから、ダイヤモンドと同じように硬いんですね。
でも、粉砕機は刃毀れせず、きちんと使えます。これには驚きました。
3.作業効率が良いのでストレスを感じない
小型の粉砕機ですが、作業スピードはとても早いです。
8ヶ月以上、粉砕機を利用していますが、ストレスに感じたことはありません。
また、粉砕機の内部に竹が詰まりにくい構造も、作業効率をよくしてくれています。
機械の内部に詰まってしまうと、作業を止めて、メンテナンスをしなければなりません。
連続で安定して稼働してくれるので助かっています。
自分が粉砕したものを何に活用するのか考えることが大事です。
私も、発酵竹粉を生産して、お米の味良くするために粉砕機を購入しました。
そのために、カルイ製粉砕機の性能をよく調べたほうがいいでしょう。
カルイに依頼して、操作実演をみせてもらうのが一番いい勉強になると思います。
カタログやホームページだけでは機械の性能はわからないので、活用方法も具体的に想像できないと思います。
ですから、カルイに粉砕機の実演をしてもらって、自分にあった活用ができるか判断することをおすすめしたいです。
カルイの粉砕機は、竹粉をつくるのにとても便利で気に入っています。
これからも良い製品を販売してほしいです。
また、粉砕機と一緒に発酵した竹粉の活用方法も伝えると、より売れると思います。
お忙しい中取材にご協力いただき誠にありがとうございました。
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